規模の大きい病院の方がIT化が進んでいる

進んでいるのは規模が大きい病院

進んでいるのは規模が大きい病院

電子カルテの普及率は400床以上の規模が大きい病院では85%に達していますが、病院全体の6割を占める200床未満の小規模病院の普及率は37.0%と低いため、広く普及しているとはいえない状況です。

規模で待遇や環境が異なる

業務効率を上げるために欠かせない電子カルテですが、すべての病院で導入されているわけではありません。費用面の問題などもあり、どうしても小規模病院の方が遅れています。IT化の進捗状況は病院の規模が大きく関係しているのです。IT化が進んでいる病院で働きたいなら規模の大きなところを中心に探すといいでしょう。ただし、働く環境が異なれば待遇面も大きく変わります。そのことを踏まえて、転職先を探すようにしましょう。
一般的に、病床が20床以上ある医療機関を病院、19床以下を診療所と定義しています。大規模・中規模・小規模の間に明確な定義はありませんが、病床が400床以上を大規模、200床~399床を中規模、200床以下を小規模病院としています。規模が大きい病院は最新の医療機器を揃え、最先端のシステムを導入しています。難しい症例の患者さんもいるため高度な知識や技術が求められますが、その分、年収も高めです。統計データを見ると、規模が大きな病院と中小規模の病院とでは年収に50万円ほどの差があります。これは患者さんの数が多く、業務量や管理数が増えるためです。給与や各種手当も高く設定されているため、中小規模の病院に比べて年収が高くなっています。残念ながら、規模の大きな病院の方が残業時間も多めですが働きやすいように環境はしっかり整えられています。

規模の大きな病院で働くメリット

まずは給与が高く手当が充実していることでしょう。24時間の託児所が院内に完備されているところや、看護師寮が用意されているところもあります。福利厚生がしっかりしているのは働く人にとって大きな魅力でしょう。また、教育体制も整っています。先輩看護師がマンツーマンで教えるプリセプターシップ制度やキャリア開発を目的としたクリニカルラダー制度もあり、手厚くサポートしてくれます。足りない知識や技術は何なのか、問題点が明確に分かるため現場から長く離れている人や看護師の経験が浅い人も安心して働くことができるでしょう。
また、研修会や勉強会なども頻繁に開催されています。豊富な知識と技術が求められますが、学ぶ機会が多いため働きながら幅広い知識を身につけることができます。スキルアップを目指している看護師にとってこれほど環境が整っている病院は他にないでしょう。

もっと詳しく知りたい人へ

  • 進んでいるのは規模が大きい病院
    進んでいるのは規模が大きい病院

    IT化が進んでいるのは経営が安定している規模の大きい病院です。最新の医療機器があり、最先端のシステムも導入しているため多くの患者さんが集まっています。業務量が多いため残業もありますが、働きやすいように環境が整えられています。

  • 莫大な費用がかかる
    莫大な費用がかかる

    電子カルテの普及率は病院の規模によって異なります。電子カルテと一口にいっても部署ごとにシステムが異なり、さらにスムーズに連携できるように統合したシステムも必要です。高度な技術が必要なため、開発や設備費用として数億円かかるといわれています。

  • IT化によって業務効率がアップ
    IT化によって業務効率がアップ

    高齢者の増加により充実した医療・介護サービスの提供が難しくなっています。その状況を打開するとして大きな期待が寄せられているのがIT化です。さまざまなシステムが開発されていますが、中心となっているのが電子カルテです。